料理研究家マッチーがブログで伝える長崎よもやま噺し。

料理家マッチーがジゲモン視点で長崎の料理・人・風物・名所などについて綴ります。

骨董の器使い

和食に限らず洋風家庭料理も和骨董の器に盛り付けることが多いです。器の力と言いますか、些細な家庭料理の一品であっても、幕末から明治あたりの器に料理を盛ると盛り映えがします。色絵や金襴手を用いた器には、盛り付ける料理の色目を考慮しないといけませんが、白磁青磁や染付けの器には自由に盛り付けができます。


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伊万里(有田)焼きや九谷焼きなどの磁器に加えて、備前や志野や織部焼きなどの柔らかな土の陶肌には、用の美を追求した職人の手仕事が見てとれます。季節の食材を用いて旬の家庭料理を創作する際に、磁器や陶器の使い分けや、絵柄や文様・姿形をあれこれ考えるのは料理人の楽しみでもあります。

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また輪島塗りや会津塗りなど各地に伝わる漆芸もまた、食卓を豊かにする大切なアイテムです。天然の木材を使用し何度も何度も塗り重ねた漆の器は、一世紀を過ぎてもその匠の技は輝きを放ちます。今は寂れて後継者がいないこういった業界にも、新しい動きが若手の作家達の間で生まれていることは喜ばしい事です。

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